離乳食と子供の味覚形成

日本では離乳期から味覚が形成される・・・と、離乳食作りにも一定のこだわりが感じられます。
では、外国の離乳食は一体どうなっているのでしょう? 各国の離乳食事情に迫るとともに、そこから子供の味覚形成について考えてみたいと思います。
「離乳食と子供の味覚形成」というテーマについて、世界の離乳食から学んでいきましょう。

アメリカの離乳食

「離乳食は手作りが基本」とする日本に対し、アメリカでは「離乳食=瓶詰め」という考えが定着しているようです。それを示すかのように、アメリカのベビーフードは種類も豊富。スーパーマーケットの一角をベビーフードが占め、その数は日本の5倍以上ともいわれています。また、6ヶ月まではミルク(母乳)のみ・・・というように、離乳食の進め方が遅いのも特長といえるでしょう。


イタリアの離乳食

パスタが主食の国ですが、離乳食でパスタそのものは使いません。パスタの原材料となる粉(デュラムセモリナ)をミルクに混ぜ、加熱したものを離乳食としています。慣れてきたらこれに野菜を混ぜ、パルメザンチーズで仕上げたものに移行するそう。また、お隣の国フランスでも、同様の粉を離乳食に用います。ただし、砂糖やシナモンパウダーを仕上げに使う・・・という点はフランス特有。離乳食にも、お国柄が表れますね。

インドの離乳食

離乳食もカレー・・・と思いがちですが、実際にはミルクで炊いたお粥が用いられます。しかし、そのお粥には砂糖がたっぷりと入っていて、日本のお粥からは想像も付かないもの。また、サフランやアーモンドパウダーも使われ、香辛料の国ならではの離乳食となっています。

中国の離乳食

漢方薬で有名な中国ですが、なんと「漢方生薬入りおかゆ」があるとか。ビーフン(米粉)で作られたお粥に、赤ん坊が食べても大丈夫な漢方が入っている・・・ちょっと驚きですよね? このビーフン(米粉)とやらは、お湯をかけただけでお粥が作れる優れもの。なんせ、中国では女性の社会進出が当たり前。産後1ヶ月ともなると職場復帰を果たすため、離乳食にかける時間はないそうです。

 

韓国の離乳食

日本同様、バラエティに富んだ離乳食が作られます。お粥はゴマ油で米を炒めてから作り、そこに色んな具材(野菜や肉など)を入れる。他にも赤ちゃん用のチヂミや魚の缶詰etc・・・と離乳食のオンパレード。また、韓国といえばやっぱりキムチ。大人でも辛いと思うキムチを赤ちゃんにも与えます・・・が、さすがに水洗いをするとか。離乳期からキムチに慣れさせることで、7歳頃までには普通のキムチが食べられるようになるそうです。

世界の離乳食から学ぶ「味覚形成」

「薄味を基本とする」「調味料は使わない」「辛いものは与えない」といった日本の離乳食に比べ、他の国ではそれを覆すような離乳食が作られています。日本人から見ると、「そんなもの与えて大丈夫なの?」というものまでが使われている・・・なぜでしょう? それは赤ちゃんの味覚は、ママの羊水を通じて形成されるからです。例えば、韓国で日常的に食されるキムチを妊娠中にも食べる・・・と、赤ちゃんも羊水を通して味わうこととなります。そうなると、私たちの主食である「米」を離乳食に用いるのも頷けますよね? 世界中で誕生する赤ちゃんには、各国それぞれの味覚が備わっているのでしょう。

コラム:子供の味覚形成と食育【外国編】

食の乱れが深刻化したアメリカでは、いち早く「食育」や「味覚形成」を取り上げました。その一環として「kids in the kitchen,not in the clinic(子供を病院へ行かせず台所へ)」という運動があります。いっけん偏食に思われがちなアメリカですが、「食育」や「味覚形成」に関しては日本よりも先を行っています。カルシウム不足がイライラを招く・・・そう、食の乱れは心身の乱れにも繋がります。近年、日本で増加傾向にある「キレる子供」は、そのような食の乱れが原因ともいえるでしょう。子供の味覚形成と食育は、心身の問題としても重要視しなければなりません。


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